測地学

測地学(そくちがく、geodesy)とは、地球の形と大きさを調べる学問である。

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[編集] 歴史

測地学の起源は、紀元前3世紀にエジプトエラトステネスが地球の大きさを測定したことより始まる。エラトステネスは、アレキサンドリアとシエネの垂直に立てた棒の影の状態から、球と仮定した地球の半径を6300kmと見積もった。これは、かなり正確であった。

17世紀後半に、ニュートンホイヘンスにより、地球の形は赤道方向にふくらんだ回転楕円体に近いと考えた。

実際の地球の形状は、山あり海ありで起伏に富んでおり、完全な楕円体ではない。そこで、平均海水面を等重力ポテンシャルとする仮想的な面が考え出された。これをジオイドと呼ぶ。これは理想的には回転楕円体と一致するべきものであるが、実際には地球上の物質の不均一性により、ジオイドにも凹凸があることがわかってきた。

ジオイド面になるべく近い形状の楕円体を求める試みは、19世紀前半から行われた。ただし、当初は全地球規模で楕円体の形状を決める方法がなかったため、地域ごとに弧長測量によって楕円体が決定されてきた。東アジアで決められたベッセル(Bessel)楕円体(1841年)、北米でのクラーク(Clark)楕円体(1866年)などである。ちなみに、ベッセル楕円体の長半径(a)・扁平率(f)は、

a = 6,377,397.16m、f = 1/299.152813 (Bessel 1841)

である。これらの楕円体は、長半径・扁平率が微妙に異なるため、1967年のIUGG(国際測地学・地球物理学連合)総会によって、

a = 6,378,170m、f = 1/298.257 (IUGG 1967)

が決定された。しかしこの楕円体は、全地球で統一的な緯度経度を与えるものではなかった。

主に人工衛星の周期の解析の結果から、全世界で統一的な成果がIUGGで定められたのは1980年であり、その楕円体はGRS80と呼ばれる。

a = 6,378,137m、f = 1/298.257222101 (GRS80)
a = 6,378,136( + − 1)m、f = 1/298.257(+-0.001) (GRS80, 1983改訂)

さらに、1984年にはGPS衛星の成果を盛り込み、WGS84と呼ばれる楕円体が決定された。実用上は、GRS80との差はない。

a = 6,378,137m、f = 1/298.257223563 (WGS84)

地表上のある地点の緯度経度を表現するためには、楕円体パラメータの他に、緯度・経度の絶対的な基準が必要である。これを座標系と呼び、日本では東京都港区麻布台にある日本経緯度原点が基準に用いられてきた。

日本では過去へのしがらみから長い間ベッセル楕円体を用いた東京を原点とする座標系が用いられてきたが、「測量法及び水路業務法の一部を改正する法律」(平成13年法律第53号)の施行により、2002年4月からGRS80楕円体とITRF座標系に基づく世界測地系での緯度・経度の表示が法制化された。


名称 長半径 短半径 偏平率 (1/f)
 Bessel 1841年 6,377,397 155   m 6,356,079         m   299.152 813     
 GRS 80 1980年 6,378,137.0 m 6,356,752.314 140 m   298.257 222 101
 WGS 84 1984年 6,378,137.0 m 6,356,752.314 245 m   298.257 223 563

[編集] ジオイドと重力

上記の楕円体は準拠楕円体と呼ばれ、ジオイド面にもっとも近似された楕円体である。ジオイド面の準拠楕円体からのずれは、水準測量及び三角測量によって求めることができる。近年は、衛星測量によってその精度は高くなっている。

ジオイド面は等ポテンシャル面であることから、精密な重力測定によってもジオイド面の高さを求めることができる。重力の地域的な異常については、人工衛星の軌道の解析から求めることができる。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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