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アブダクションアブダクション、またはアブダクティヴな推論は、ある個別の事象を最も適切に説明しうる仮説を導出する推論である。発想法(川喜田二郎による)、仮説的推論、仮説形成などと訳されている。 ある結果や結論を説明するための仮説を形成することを言うこともある。また、哲学やコンピュータの分野でも、定義づけされた言葉として使われている。 アブダクションの意味や思考法は、演繹法や帰納法ともまた異なるものであり、失敗の原因を探ったり、計画を立案したり、暗黙的な仮説を形成したりすることにも応用できる。 例えば、プログラムの論理的な誤りを探し出し直すという過程では、アブダクティヴな解釈と推論が行われており、一般的な立証論理の手法と通じるものがある。 古くはアリストテレスがアブダクションに相当する概念を議論している。チャールズ・サンダース・パースは演繹(deduction)、帰納(induction)に対する第3の方法としてアブダクション(abduction)の語を用いた。 アブダクションないしは最善の説明への推論は、関連する証拠を――真である場合に――最もよく説明する仮説を選択する推論法である。アブダクションは観察された諸事実の集合から出発し、それらの事実についての最も尤もらしい、ないしは最善の説明へと推論する。アブダクションという用語はまた、観察結果や結論を説明する仮説を発生することだけを意味するためにもときおり使われる。だが哲学やコンピュータ研究においては、前者の定義がより一般的である。
[編集] 演繹、帰納、そしてアブダクション
は、 a の帰結として b を導くことを可能にする。 ほかの言い方をすると、演繹は仮定されたことの諸帰結を導く過程である。 妥当な演繹は、諸仮定が真であれば結論も真であることを保証する。
は、ある a が b を必然的に伴うときに、 b のいくらかの事例を挙げることから a を推論することを可能にする。 帰納はいくらかの後件を観察した結果として蓋然的な前件を推論する過程である。
は、 b についての説明として a を推論することを可能にする。 このために、アブダクションは「 a は b を必然的に伴う」の前提条件 a がその帰結 b から推論されることを可能にする。 このように、演繹とアブダクションは、「 a は b を必然的に伴う」のような規則が推論のために使われる方向が異なる。 アブダクションそれ自体としては、形式的には論理学でいう後件肯定の誤謬に等しい。 したがって、アブダクティヴな推論はそこで提起される原因が疑わしいので、「このあとに、ゆえにこのために(Post hoc ergo propter hoc) 」という時間の前後関係を因果関係と混同した虚偽の論法に似ている。 [編集] 論理に基づいたアブダクション論理学では、説明はある領域を表現する論理的理論 T および諸観察の集合 O から行なわれる。 アブダクションは T に従って O についての諸説明の集合を導き、そしてそれらの説明のうちの一つを選択する過程である。 E が T に従いつつ O の説明であるためには、 E は二つの条件を充足しなければならない。
形式論理学では、 O と E は諸リテラルの集合であると想定されている。 これら二つの文は E が理論 T に従いつつ O の説明であるための条件である。 通常、これら二つの条件を充足する可能な諸説明 E に対して、ある他の最小限の条件が課せられるが、これは( O を内含することに寄与しない)的外れな諸事実がそれらの説明に含められることを避けるためである。 次に、アブダクションは E のある要素を選択する過程でもある。 「最善の」説明を表現する一要素を選択する基準には、単純性、より蓋然的であること、ないしはその説明の説明力が含まれる。 [編集] 参考文献
[編集] 関連項目[編集] 外部リンク
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